以前に「コーヒーを始めた理由」というタイトルの記事を書きました。
そこに現在の考え、つまり「続けている理由」を反映させた内容で記事をリライトしました。
コーヒーを始めた理由
コーヒーとの出会いは約19年前。私が20歳の時です。
「休みの日、偶然通りかかったコーヒーショップでアルバイト募集の広告を見かけた」
この何気ない瞬間が、全ての始まりでした。
当時の私は仕事を転々としていて、コーヒーには全く興味がなく、そもそもコーヒーを飲まない人間でした。
当時を振り返っても「コーヒーの仕事をしたい」という意志は自分になかったので、コーヒーとの出会いはもう「偶然」という言葉でしか説明がつきません。
コーヒーショップで働き始めて数ヶ月。
その後の人生に影響を与える瞬間が訪れます。
とある日曜日のこと。
コーヒーをつくるエリアで仕事をしていた私は、なぜかその時ふと客席に目をやります。
すると、友人や家族と楽しそうに会話する人たちの笑顔が目に入ります。
週末ともなると、お店は大混雑。
店内は常に満席で、レジには10名以上のお客様が列をなし、スタッフも常時10人前後で仕事をしているような忙しさです。
そんな状況だったのですが、仕事の手を止めた(というより、意図せず止まってしまった)状態で、幸せそうに会話している人たちの姿に、文字通り心を奪われてしまいました。
次の瞬間、私は直感的に思いました。
「自分もこんなお店を作りたい」
この瞬間の情景は19年経った今も鮮明に残っていて、思い出すと胸の奥がじわっと温かくなるような感覚を覚えます。
偶然がつながった先にコーヒーという仕事があり、あの日曜日の心奪われた瞬間が、現在の自分をも動かす原動力の一つになっています。
コーヒーの世界には、未知が眠っている
コーヒーの仕事を続けている理由にもう一つ挙がるのは「コーヒーの世界はまだ新しい」ということ。
コーヒーの起源には諸説ありますが、よく耳にするのは9世紀頃のエチオピアでの話。
9世紀とは、約1100年前です。
ちなみに
宇宙が生まれたのは、138億年前。
地球が生まれたのは、46億年前。
人間が生まれたのは、500万年前。
私たち日本人に馴染みのあるお茶の歴史は、4700年前。
そして、コーヒーが発見されたのは、1100年前。
こうしてより大きなものと比較すると、コーヒーの世界がいかに新しい世界かということが分かります。
新しい世界には可能性が多く眠っていると考えていますし、何より「未知」が多いということが私の好奇心を動かしています。
世界中で飲まれているからこそ、文化が違うことによって嗜好が異なること。
世界中で栽培されているからこそ、国の土壌や歴史が味わいや在り方にも影響していること。
まるでコーヒーの香りが地球を包みこむかのように世界中に広がり、歴史がまだ新しいからこそ未知が眠る深さがある。
私がコーヒーの仕事を続けている理由でもあり、コーヒーの世界に面白さを感じている理由の一つでもあります。
そして現在はコーヒーだけでなく、カフェという場所の新しい可能性や新しい提案を日々考えることが私の仕事であり、THE COFFEE TABLEというチームの仕事だと思っています。
コメント