僕がコーヒーという仕事を始めた理由

PEOPLE

世の中は無数に仕事で溢れている時代。

みなさんは今、自分がしている仕事をどんな理由で、あるいはどんなきっかけで始めましたか?

現在の僕は、THE COFFEE TABLEというカフェをつくり、空間提供をする仕事をしています。
そして、その仕事の中で「コーヒー」を扱っています。

コーヒーを淹れる仕事に出会って早十八年。

僕がコーヒーという仕事を始めた理由は「偶然」でした。
たまたま、偶然、その時、コーヒーが僕の目の前にあったから、と表現できるような始まりでした。

人生とは不思議なもの、だなと思います。

当時の僕は、訳あって十五才から働き始めていました。
夢中になることはあったけど、それは収入を生むものではなかったため、日々の収入を得ることを目的に仕事をしていました。

ただその程度のモチベーションなので、ちょっと気に入らないことがあると仕事を辞めたり、なんとなく続ける理由がなくなったり、一緒に働く人たちと気が合ったからちょっと長く勤めたり、そんな軸のないフラフラした仕事の仕方をしていた十代後半。

二十歳の頃、そろそろ仕事を変えたいと思っていた時、偶然通りかかったお店の前でアルバイト募集のポスターが目に入ります。
そのお店は当時の僕からしたら、とてもおしゃれで大人たちが使うちょっと高級なカフェ、というイメージ。
お店の前を通ると、いつもコーヒーの香りが漂い、ジャズと店内の活気が心地よくブレンドされた空気を遠くから感じていました。

緑色のエプロンをつけたお店の人たちは皆笑顔で、コーヒーを片手にお客さんもみんな笑顔。
そんな光景を見ていた時、ふと「何か」に誘われてそのお店のアルバイトに応募することになりました。

ちなみに当時の僕は、路上でダンスをする少年の一人だったんです。(意外、とよく言われます)

前述した「夢中になること」っていうのは、ダンスのことで、昼間はアルバイトをして、夜は友達と路上でダンスの練習をして、空が明るくなり始める頃に自宅へ帰ってきて、仮眠をして、またアルバイトに行く、そんな生活でした。

十五歳から働き始めたとはいえ、社会人のマナーも不足し、かつ同世代の仲間とダンスに明け暮れていた時代です。
明るい髪色にダボダボの服装で面接に向かい、さらには履歴書を片手に一枚、ヒラヒラと持っていくというエキセントリックボーイ。
封筒に入れて持って行くということすら、頭になかったんですね。過去の自分に驚きです。

今思い返せば、絶対不合格だよな、って思うんですけど、その時に面接をして下さったOさんという女性のマネージャーが「この子、なんか面白そう」と、採用してくれる奇跡が起きました。

その奇跡の先に待っていたのが、コーヒーという仕事でした。

そんな僕が大切にしたい考え方に「入口よりも出口」というものがあります。

どんなきっかけでその仕事を始めたのか?という入口も大切だけど、それ以上に、その中でどんな時間を過ごしたのか?どんなことを経験したのか?何を学んだのか?

それが分かる出口のほうが大切だと考えています。

僕は幸運にもこうしてカフェという空間提供の仕事を、自ら選択して生きています。

静かな湧水のようにはじまったコーヒーという仕事だけど、学ぶほどに面白く「もっとこうしたい!もっとこうしたい!」が鳴り止むことはなく、こうして現在も仕事を続けています。

選択肢が増えた(あるいは増えすぎている)時代。

したいことが見つからない、という声もよく耳にします。

興味が少しでも湧いたなら、その世界に飛び込んでみたら良いんじゃないかな、と思う。

ネットでなんでも調べることができます。

けど百聞は一見にしかずという言葉の通り、ネットの情報は所詮主観的な側面が大半で、他人がみた景色と、自分がみる景色は、きっと違う。少なくとも全く同じということはありえない。

大切なのは、入口よりも出口。

僕がコーヒーという仕事を始めた理由は、偶然だけど

でもそのコーヒーによって、多くの人と出会い、成功と失敗を経験し、僕の人生が面白おかしく形成されていってることは間違いないんですよね。

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